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不等式の解き方



不等式とは

不等式とは、以下のような式です。

 x+3>5

方程式に似ていますが、方程式が「=」で結ばれたものであるのに対し、不等式は上記の式で使われている「>」のような不等号(ほかにも「<」や「≧」、「≦」の場合もあります)と、「x」のような未知数を含む式のことです。

ちなみに、上記の不等式は「xに3を加えたものは5よりも大きい」ということを意味します。

そして、この条件に当てはまるxの範囲を求めることを「不等式を解く」といい、その結果求められたxの範囲を「不等式の解」といいます。

日商簿記検定や全経簿記能力検定で、上記のような不等式を解く機会はそれほど多くありません。
ただ、稀に日商簿記1級や全経簿記上級の意思決定会計や損益分岐点分析などで使うこともあり、また、線形計画法の式を理解する前提として必要な知識でもあるので、今回はこの不等式を解説していきます。

基本的な発想は方程式と同じ

冒頭に紹介した「x+3>5」という不等式を解いてみましょう。

不等式は見た目だけでなく、基本的な解き方も方程式に似ています。

不等号(この例では「>」)の左側にxだけが来るように、式を変形していきます。 その際、不等号の反対側に数字を持っていくと+(プラス)と-(マイナス)が入れ替わるのも、方程式と同じです。

以上より、「x>2」が不等式の解となります。
そして、この結果から「xが2よりも大きければ、不等式の条件を満たす」ということも分かります。

もう1つ、「5x-3≦2x+15」という不等式も解いてみましょう。 これも方程式とほぼ同じです。


以上より、不等式の解は「x≦6」となります。

ちなみに、不等号の中には「=」がつかない「<」や「>」と、「=」がつく「≦」や「≧」がありますが、どれも同じように解くことができます。

このような手順なので、方程式が解ければ基本的な不等式の一部を解くことにあまり問題はないでしょう。
ただし、残りの一部については、不等式特有の事情に注意しなければなりません。

xについた「-(マイナス)」を取り外すときに要注意!

続いて、次のような不等式を解いてみましょう。

 -x+3<15

これも途中までは、これまで見てきた方程式や不等式と同様に式変形をして、「<」の左側をxだけにしてあげればOKです。

 -x<15-3
 -x<12


ただし、このままではxについた「-(マイナス)」が邪魔なので、取り外してあげなければなりません。

この「-(マイナス)」を取り外す作業が、不等式で注意すべきポイントとなります

「-(マイナス)」を取り外すには、式全体をマイナス1倍してあげれば良い訳です。
この式が不等式ではなく「-x=12」という方程式であれば、式全体をマイナス1倍して「x=-12」としてあげれば、何の問題もなく解けました。

しかし、不等式で同じようにして「-x<12」を「x<-12」と変形すると間違いとなってしまいます。

では、どうすればよいのでしょうか。

不等式でxの「-(マイナス)」を取り外すために、式全体をマイナスの数で掛ける場合、『不等式の左右がひっくり返る』というルールがあります。

従って、「-x<12」という不等式全体にマイナス1を掛けて、xについている「-(マイナス)」を取り外すと、「-12」となります。

本当にこれで正しいのか、元の不等式「-x+3<15」に代入して検証してみましょう。

正しい不等式の解は「x>-12」ですから、-12より大きい数字であればOKです。
例えば、「x=-11」を代入してみましょう。
すると、

-(-11)+3<15
   11+3<15
     14<15


となり、不等号が成り立っていることが分かります。

一方、「-」を取り外す際に不等号の向きを入れ替え忘れた「x<-12」で考えるとどうでしょうか。
例として、「x=-13」を代入してみましょう。
すると、

  -(-13)+3<15
     13+3<15
       16<15


となり、不等式が成立しないため、誤りであることが分かります。

不等式で「-(マイナス)」を掛けるときは不等号の向きがひっくり返ることは、(簿記検定で必要なレベルの)不等式を解くうえでの最大のポイントとなります。
反対に、このポイントさえ分かっていれば、あとは方程式と同じような手順で解けますので、あまり不安になる必要はありません。
ぜひ、方程式の解き方と一緒に押さえておきましょう!
なお、不等号を入れ替えるときは、純粋に左右の向きを入れ替えるだけで充分です。
「=」を付けたり外したりする必要はありませんので、その点もご注意下さい。

また、「÷(-3)」のように「-(マイナス)」の数で割る割り算は、「×(-1/3)」のように「-(マイナス)」の分数の掛け算と同じ意味ですから、「-(マイナス)」の数で割る割り算でも、不等号の左右をひっくり返しましょう。

練習問題

では、ここまでの内容を踏まえて解答可能な方程式の例題を掲載しておきます。
解答と解き方に関しては、問題の画像をクリック(タップ)すると画像として表示されますので、そちらでご確認下さい。


勘の良い方はお気づきかもしれません。
実はこの問題、方程式の解き方をご紹介した記事で掲載した練習問題の等号(=)を不等号に変えただけです。
不等号がひっくり返る例を除けば、方程式とほぼ同じ要領で解けることを体感して頂くために、敢えてこのような出題にしたことをご容赦ください。

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