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「大字」って何?



皆さんは「大字」(だいじ)をご存知ですか?

辞書には文字通り「大きな字」という意味も載っていますが、一般的には領収書や契約書などといった文書やかしこまった場面を中心に漢数字の代わりに用いられる文字のことを指します。

結婚式の披露宴に持っていくご祝儀袋(中袋)も、例えば30,000円を入れたときには「金三万円也」ではなく「金参萬円也」と書くようにと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

このとき、「三」や「万」の代わりに用いられる「」や「」が大字です。

パソコンが普及した昨今では、領収書や契約書も普通の算用数字(1,2,3…)を使うことが一般的になったので、一昔前に比べれば領収書や契約書で大字が使われることは少なくなったようです。
ですが、まだ使われることもあるようですし、大字で書かれた領収書や契約書の金額が読み取れなければ、せっかく簿記の勉強をしてもその知識を十分に発揮できないでしょうから、今回は大字についてご紹介していきます。

「大字」の一覧

通常、日本で用いられる1~10を表す大字は以下のとおりです。
通常の漢数字 大字
これらの他、別の文字で表す場合もありますので、上記は一般例だとお考え下さい。

日本では8世紀ごろに戸籍などの公文書で大字を用いることが当時の法律で定められて以来、1000年以上の間用いられている、歴史ある数字の表現方法と言えます。

なぜ「大字」が必要なの?

では、どうしてこんな面倒な文字を使わなければならないのでしょうか。

その理由は「改ざん防止」、言い換えれば「書き換えられないようにすること」にあります。

例として、下記の画像を見て下さい。 漢数字の「」という字は、横線を書き加えることで「」や「」にもなります。
また、縦線を加えると「」にすることもでき、そこから20を表す「廿」や30を表す「」といった文字にすることもできます。
また、「」に一画加えることで、「」とすることもできてしまいます。
領収書や契約書で書き換えられると、混乱やトラブルを起こしてしまいます。

例えば、皆さんがお店を開くために店舗を借りたとしましょう。 その際に家主と取り交わした契約書に、毎月の家賃が「十二万円」(12万円)と書かれていたとします。

契約書に書かれている毎月の家賃である「十二万円」は、線を加えると「卅三万円」(33万円)と書き換えることができます。
契約後、家主が家賃をたくさんもらいたいがために、このような契約書の改ざんを行ってしまっては、借主である皆さんはたまったものじゃありません。

もちろん、契約書は通常、同じ内容の書面を2通作り、双方がお互いに保管しておくものですから、家主が持っている契約書だけを改ざんしても誰も信用してもらえないでしょう。 (逆に、でたらめな家主だという噂がたってしまうかもしれません。) ですが、借主である皆さんが契約書を紛失してしまったりすると、元々の家賃を証明できなくなりますし、誰も信用してくれなくなるでしょう。
裁判で争えば、改ざんされた1カ月の家賃33万円の契約書が有効として扱われるかもしれません…。

もちろんこれは極端な話ですので、そっくりそのまま同じような状況にはならないかもしれません。
大体、最近ではパソコンで契約書を作る時代ですから、手書きで線を加えて改ざんしようとしても、一発でバレてしまいます。

とはいえ、画像加工なども発達している訳ですし、何かの理由で手書きにすることもあるでしょう。その際、こういった混乱やトラブルを避け、「この契約書に書かれている数字は改ざんされていませんよ」と誰が見ても分かるようにするためには、「十二万円」ではなく、大字を使って「拾弐万円」と書く必要があるのです。

すべての漢数字を大字にする必要あるの?

画数が少なく形も簡単なために改ざんしやすい通常の漢数字に代わって、改ざん防止の観点で大字を使うというのは、ある程度ご納得いただけるかと思います。

ただ、漢数字の中には改ざんが難しいものもたくさんあります。
例えば、「四」や「八」などは改ざんが難しく、仮に何か元の文字に線を加えて改ざんしたとしても、バランスが悪く、すぐにバレてしまうでしょう。

そういった漢数字にも大字はあるものの、大字を用いる必要性はそれほど高くありません。
そのため、戸籍や登記簿といった公式の書類のほか、小切手など流通性の高いものの漢数字について、今のところ「」「」「」「」の4つのみ、法令で通常の漢数字ではなく大字の「」「」「」「」を使うように定められています。

皆さんも手にするお札(日本銀行券)1万円札も、「壱万円」といった具合に「一」ではなく「壱」と大字となっています。
※このほか、2000円札もお持ちの方は見てみて下さい。「弐千円」となっているはずです。

今の時代、検索すればなんでも出てくるのですべての大字を覚えておく必要はないと思いますが、少なくともよく使われる「」「」「」「」だけは、この機会に知っておきましょう。

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