お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

今こそ読み直そう!第150回日商簿記3級の「講評」



日商簿記検定の「講評」は確認しましたか?

毎回、それなりの反響を頂いておりますので、3級についても前回の日商簿記検定の「講評」を振り返っていきましょう。

日商簿記検定では、試験が終わるたびに、それぞれの回がどういった趣旨で出題されたのかという「出題の意図」と、採点終了後の結果を踏まえた「講評」が日商簿記検定の公式サイトにて公開されているのはご存知ですか?

どちらも試験の主催者から発信される試験問題に対する公式コメントなので、受験される級の過去の「出題の意図」や「講評」はぜひチェックして頂きたいのですが、第151回日商簿記検定が間近に迫ったこのタイミングでは、とりわけ「講評」について注目しておきたいと思います。

「講評」では、その回の受験生の理解や対策が不十分だと思われるポイントがたびたび指摘されています。
裏を返せば、そうやって指摘されているポイントの理解や対策が十分でない限り合格は難しいかもしれませんし、そこを乗り越えれば、出題者の「合格させたい受験生」のイメージに、最終的には合格に近づくかもしれません。

間近に迫った日商簿記検定に備え、今回は第150回日商簿記検定3級の出題の意図の中から、「GAINS!」編集担当者が気になるポイントをピックアップしていきたいと思います。

なお、出題の意図・講評の全文は以下のページにて閲覧できますので、気になる方はチェックしてみて下さい。 ※以下の引用文は、特に断りがない限り、第149回日商簿記検定3級「出題の意図・講評」の講評部分から引用したものとなります。

第150回日商簿記検定3級の「講評」で気になるポイント

第150回日商簿記検定3級の合格率は43.8%でした。
第144回以降、合格率は40%を超えており、比較的安定した中での合格率だと言えるでしょう。

「講評」の中でも、ほとんどの問題で正答率が高かった旨が述べられており、際立って正答率が低かった問題もほとんどなかったようです。
ですが、いくつかは誤答が多かった問題もあったようで、その点について、少し振り返ってみることにしましょう。

仕訳の貸借には常に注意

簿記の基本は仕訳であり、借方(左側)と貸方(右側)に勘定科目を分けることに最初はなかなか慣れないものですが、徐々に勉強を進めていくごとに、理解が進んでいくかと思います。

ただ、仕訳は借方と貸方を逆にしてしまうと意味が全く変わってきますので、正しい仕訳を行うには、常に貸借の意味を考えておく必要があります。

そんな中、第1問の仕訳の「講評」では、
2.貸借を逆にしてしまう答案が多く見受けられました。損益勘定への振替えの問題は頻出ではありませんが、基本的な問題と言えますので、期中取引と同様学習しておいてください。
3.問題文をよく読まずに一部貸借を逆に処理してしまった答案が多数見受けられました。現金過不足に関する基本的な問題ですので、雑損になるのか 雑益になるのかを適切に処理できるよう学習しておいてください。と、正答率が良かったことが書かれています。
と、仕訳問題2題について、貸借を逆にしてしまう答案が目立った旨が述べられています。

損益勘定への振替現金過不足の処理は、『振替』の知識も必要で、3級の中では少しレベルの高い仕訳ではありますが、せっかく勘定科目や金額が合っていても、貸借が逆になれば当然間違いです。

この点、あやふやな記憶だけでは逆にしてしまうリスクはなかなか低くできないので、「どうしてこの勘定科目が借方/貸方に来るのか」をなるべく理解するように、心掛けてみてはいかがでしょうか。

初見の問題と「指示に従う」ことの大切さ

第150回試験の第5問では、精算表の作成から決算整理を問う問題が出題されました。

オーソドックスな形式の問題ではありますが、保険の中途解約に伴う返金処理が含まれていたため、その部分で戸惑ってしまった受験生が多かったのではないでしょうか。

この項目について、登場する仕訳は3級の範囲内ではありますが、滅多に見かけない問題であると同時に、ほとんどの3級対策書籍で扱っていない内容であったため、解答は容易ではなかったかと思います。

この項目がどうして出題されたのか、「講評」とともに公開されている「出題の意図」では、
取引そのものは普段の学習で見慣れないものであっても、取引を理解して指示どおりに処理を行えるかを問うもの
と表現されており、多くのテキストなどで取り扱われていない取引を敢えて出題し、問題文に表現された指示を的確に読み取り、理解する力を試した問題であることが分かります。

ただ、やはり正答率は良くなかったようで、「講評」では、
保険料の返金による未収入金の処理に戸惑った受験者が多かったようです。
と書かれています。

しかし、その続きとして「講評」では次のようにも書かれています。
ここ最近は出題実績がなく、ほとんどの方が初見の問題と思われますが、指示どおりの仕訳をすれば解ける問題であり、応用力が求められるものではないはずです。3級受験者として想定しているレベルの企業経理担当者であっても、処理方法の説明があれば指示どおりにできることは必要であり、落ち着いて解答することが期待されます。
実際のビジネスシーンでは多種多様の取引が日常的に行われており、業種や業態によっては特有の取引も多々あります。ただし、簿記検定対策のテキストや実際の本試験では、そのすべてを網羅することは不可能であることも事実です。

まったく初めての取引のについてゼロからどのように処理するかを検討するのは、日商簿記1級などのレベルにはなりますが、「こういう風に処理してください」と上司や税理士から指導を受けたら処理できる力は、3級の人にも求められるものでしょう
「実務に即した」検定試験を目指す日商簿記検定では、3級といえども、こういった処理が今後も少しずつ登場するかもしれません。

仮に出題しても合否に影響するほどの点数にはならないと思われますが、心づもりをしておくだけでも、試験本番でパニックにならず落ち着いて解き進められるでしょう。

最後に

3級の試験では、初めて日商簿記検定を受験するという方も多いことと思います。

検定試験は、「こういうを理解している人を合格させたい」とか「こういうことしかできない人は合格させないようにしたい」という出題者の意図に応えることが合格への近道です。
その際、インターネットを調べてヒットするコメントなどを参考にしても良いのですが、情報の信頼性として試験主催者が発信する情報に勝るものはないかもしれません。

ここで紹介したのはほんの一部ですので、受験される方はぜひ一度は原文を読んでみることをおすすめします。


第151回日商簿記検定まで残りわずかですが、試験終了のその時まで、悔いの残らないよう、諦めずに頑張って下さい!

OTHER ENTRY この記事を読んだ人がよく読んでいる記事

SERVICE 自社サービス