
第195回全経簿記上級の出題予想~「合格対策セミナー」より
6月11日配信「予想対策セミナー」について
2019年7月14日(日)に実施される第195回全経簿記能力検定試験(全経簿記検定)。 ネットスクールでは、この全経簿記上級試験に向けての学習アドバイスや出題予想などをお届けする『予想対策セミナー』を、昨年の12月5日(水)にインターネットで無料生配信致しました。本編では、気になる第195回試験の出題予想はもちろんのこと、過去の出題実績と予想の的中状況の他、配信日(6月11日)から試験日(7月14日)までの1か月あまりの学習期間での具体的な学習ポイントなどを、約1時間にわたって細かくお届けしました。
こちらの模様は現在、オンデマンド配信しております。
無料でご覧になれますので、ぜひご覧頂きたいのですが、この記事では予想のポイントについてご紹介していきます。
もちろん、こちらの記事ですべてをお伝えすることはできませんので、気になった方は、可能な限りセミナー本編の動画をご覧頂くようお願いします。
※オンデマンド配信では1.5倍速・2倍速再生も可能となっているため、短時間で視聴も可能です。
気になる出題予想は…
商業簿記・会計学
商業簿記・会計学の出題予想は、次のとおりとなっています。
商業簿記
全経簿記上級試験の商業簿記では、仕訳問題と総合問題を組み合わせて出題することが多くなっています。 “仕訳力”が合格のカギを握りますので、過去問題集に載っている過去の実績などはしっかりと確認しておくとともに、お持ちの方は『脳科学×仕訳集』(ネットスクール出版)のような仕訳対策教材も使いながら対策をしていくのが良いでしょう。仕訳問題としては、セールアンドリースバックやデリバティブの他、新しい収益認識会計基準に関するものも一部予想に挙げています。
これは、全経簿記能力検定の出題範囲が2019年4月に改定となり、その中で2021年から強制適用される予定の新しい収益認識基準の内容も入っていることが論拠となっています。
ただ、すぐに込み入った内容が出る可能性も低いでしょうし、相対試験であることを考えると、できないからといって合否に大きく影響が出るような問題にはならないことも考えられます。
また、総合問題については連結会計を第1予想に挙げています。
特に気にしているのは、連結会計の中でも包括利益計算書です。
これは、協会が出版している上級の公式テキストの最新版において、新たに包括利益計算書の雛形が加筆されたことに基づく予想となっています。
ただ、日商簿記1級を学習している方については、すでに学習済みだと思いますので、その内容をしっかり押さえておけば十分でしょう。
会計学
会計学の理論(第2問)では、前回の試験で『純資産会計』が出題されました。この『純資産会計』は続けて出題される可能性は低いと思われるため、理論問題としては、『資産会計』または『負債会計』の可能性が高いのではないかと見ています。その中でも『引当金』の可能性が高いと予想しています。
また、計算問題としては、日商簿記1級では出題されない全経簿記上級特有の論点である財務分析のほか、日商簿記1級・全経簿記上級ともにしばらく出題されていないキャッシュ・フロー計算書に関する問題の出題可能性が高いと考えています。
キャッシュ・フロー計算書に関しては、全経簿記上級試験では頻出となっていますし、過去には雛形もある程度理解しておかないと解けない問題も出題されていますので、空欄が多くても溶けるような準備はしておいた方が良いでしょう。

工業簿記・原価計算
続いて工業簿記・原価計算の出題予想は、次のとおりとなっています。
工業簿記
前回の試験で部門別個別原価計算が出題されました。かなりガッツリと出題されたため、連続して部門別計算や個別原価計算が出題される可能性は低いと考えています。
そこで予想に上げているのは、標準原価計算や総合原価計算です。
どちらも、仕損の取り扱いがポイントとなりますので、その辺りは優先的に見ておくと良いでしょう。
また、「忘れた頃にやってくると怖い」ということで、第3予想には連産品や本社工場会計を挙げています。
原価計算
原価計算の試験では、前回、CVP分析と設備投資の意思決定が出題されました。この2つが連続して出題される可能性もあるため、「前回出たから…」ということで勉強しないのも避けて頂きたいのですが、予想としては第1予想には直接原価計算と最適セールス・ミックス、第2予想には業務執行的意思決定を挙げています。
残りの期間の学習について
ここまで出題予想の内容をお伝えしてきました。全経簿記上級試験の出題予想は比較的よく当たっているのですが、それでも(残念ながら)完璧ではありません。
ですから、まずは出題予想の内容を完璧にするようにしましょう。
全経簿記上級の過去問題集で出題予想に関連する問題を解くのが、最も効率的な学習です。
合格対策セミナーの動画内では、中村先生がどの時期にどの回の過去問を解くのが良いのかといったことまで踏み込んだ学習スケジュールをご紹介していますので、計画に不安がある方は、ぜひご覧になって参考にしてみて下さい。
出題予想は、学習すべき内容のメリハリ・優先順位をつけるヒントとして使って頂ければと思います。
また、日商簿記1級の学習経験がある方におススメのWEB講座『全経簿記上級 試験対策コース』の受講も好評受付中です。
全経簿記上級特有の過去問題対策や理論対策に特化したカリキュラムになっております。
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- ネットスクール出版
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- 2,400円(税抜)
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- ISBN:
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