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なぜ数式に「文字」を使うのか?



なぜ文字を使うのか

数学や数式にアレルギー的な拒否反応を示してしまう方の大きなハードルになっているのが、xやyが登場する「文字を使った式」ではないでしょうか。

「1+2=3」という式は何の問題もないでしょう。 「(4,345,000+520,000)×1.08」という式も、電卓さえ使えれば(多少面倒でも)問題ないでしょう。

ですが、「x+y=3」のように書かれると、急に難しく感じたり、厄介に感じたりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
簿記検定や税理士試験でも、まれに方程式を使わなければならない問題があり、そこでxやyが解説に登場するので、そこで戸惑ってしまうという声を聞くこともあります。

この記事では、方程式を解く前段階である「文字を使った式(文字式)」のルールを見る前に、なぜ文字を使うのかという『そもそも論』について触れていきます。

文字式を使う意味、それには大きく分けて2つあります。 1つは分からない数字を分からないまま式を作るため、もう1つは関係性を表すためです。 両方の意味を持つこともありますが、ここでは2つの意味に分けて、それぞれ見ていきましょう。

分からない数字があっても式を作りたい

数式に文字を使わないとなると、すべての数字がはっきりしている状況でなければ数式を作ることができません。

ただし、必ずしも数式のすべての数字が分かる状況ばかりとは限りませんし、自然な形で数式を作ろうとすると、どうしても虫食い状態で分からない数字が出てきてしまう場合があります。

例えば、簡単な例として、よく聞く面積の単位「坪数」について考えてみましょう。

1坪はおよそ3.3平方メートルであるため、坪数に3.3を掛ければ平方メートル単位の面積に変換することができます。計算式で表すとすれば、「坪数×3.3」ということになります。

では、先に平方メートル単位の面積が分かっている時に坪数を求めるにはどうしたらよいでしょうか。

例えば、500平方メートルの土地が何坪なのか? 先ほど示した式を使って考えれば、何坪かに3.3を掛けた値が500になるはずですが、その何坪かが分からないのです。

何坪かよく分からないけれども、それに3.3を掛ければ500になることは分かっているはずですから、分からないところを「坪数」にしたまま計算式を書くと

 坪数 × 3.3 = 500

となります。

ただ、これではまどろっこしいですから、例えば「X」などの文字に置き換えて、

 X × 3.3 = 500

のように考えることができます。 そうすることで、計算式の見た目をシンプルにすることができますし、方程式として解く際の式の変形も楽になります。

なお、この例だと「3.3で割ればいいじゃないか!」というツッコミが入るかもしれません。 確かに、これくらいシンプルな例であれば簡単に分かりますが、より複雑な式になった場合には、とりあえず分からない部分を文字にしたまま式を組み立てた方が楽になります。

ちなみに、「Xデー」や「ミスターX」のように、「X」が「未知」の意味を持つのが今では一般的です。ただ、どうして「X」なのか、そもそもその理由自体も諸説あるようですが、確たるものはないようです。
そのため、自分が計算するだけであれば、「X」でなく「A」でも「Y」でも「〒」でも「☆」でも、「ここの数字が分からないんです」ということさえ分かれば、どんなものを使ってもOKです。
何か意味がある英単語の頭文字にするのも良いですし、単に「Xでは掛け算の記号(×)と紛らわしい」という理由で別の文字を使うのも1つの方法です。

シンプルに関係性を示したい

税理士試験は学習プランなどに合わせて、1度に受験できる科目数を1科目から5科目の間で自由に選ぶことができます。
そして、受験する科目数によって受験料が決められており、平成30年度の試験は以下の表のようになっています。

科目数 受験料
1科目 4,000円
2科目 5,500円
3科目 7,000円
4科目 8,500円
5科目 10,000円
表を見ると、受験科目が1科目増えるごとに1,500円ずつ受験料増えていくことが分かります。 そのため、仮に上記の表が無くても、以下のような式さえあれば、税理士試験の受験料が計算できます。

  税理士試験の受験料=1,500円×受験科目数+2,500円

単に税理士試験の受験料を計算するだけであれば、上記のように日本語で書いた方が分かりやすいので、何の問題もありません。
ただ、この式を変形させたり、他の式と組み合わせたりしようとすると、いちいち「受験科目数」という5文字の漢字を何度も書かなければならず、非常に面倒です。
そこで、例えばですが「受験科目数」に該当する部分を”Subjects”の頭文字の”S”に置き換えて


 税理士試験の受験料=1,500×S+2,500

のようにしてあげると、計算式がシンプルになる上、Sが受験科目数であることさえ示してあげれば、受験料が科目数に1,500をかけて2,500を足した金額になるという関係性を伝えることができます。
(同年度に受験できる科目数は5科目までなので、本来は「S≦5」という条件も必要になりますが、話を単純にするため、ここでは省略しておきます。)

関係性がシンプルに表現できるようになれば、この関係性を用いて様々な考察が可能になります。

詳しい解き方は、また別の記事で触れますが、例えば「8,000円あれば何科目受験できるのか」を考える時には、

 1,500×S+2,500 ≦ 8,000

といった具合に、受験料が8,000円以下となるS(受験科目数)を考えれば良いことになりますし、この式を解くときも解きやすくなります。

最後に

数式に文字を使うイメージ、お分かりいただけたでしょうか。
いくら式を組み立てられたとしても、そこから答えを導き出せなければあまり意味がないため、この部分だけ分かっても、なんとなく分かった気はしないかもしれません。
ただ、文字を使う意味やメリットが分かった上で、解き方をマスターすれば、便利に自由に使いこなせるようになって、推定などが絡んだ簿記検定や税理士試験の問題も解けるようになるかと思いますので、ぜひイメージできるようにしてみて下さい。

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